
1 :トリニダート小鳩φ ★:2008/09/06(土) 14:30:38 ID:???
家族も友人も持たず、子育ては一切しない鳥、カッコウ。他種の鳥の巣に卵を産み、他の鳥に
子育てさせる「托卵(たくらん)」の習性がある。そんななぞに包まれたカッコウの生態が、
遺伝子解析など先端技術で少しずつ明らかにされている。
「カッコウの生態研究がライフワーク」という信州大学教育学部の中村浩志教授を訪ねた。
信州大学から車で30分も走れば千曲川。ここが中村教授の研究フィールドだ。
中村教授は同大の助手時代から、この不思議な托卵という行動に魅せられてきた。
カッコウが托卵する相手としては、オオヨシキリ、モズ、オナガなどがある。
卵がある鳥の巣を見つけると、そこから卵を一個取り除き、自らの卵を一個産みつける。
他の卵よりいち早くふ化したカッコウのひなは、もともとあった卵を背中に乗せて巣外に
捨てる。親もずる賢いが、ひなも相当の“ワル”だ。
被害者の鳥もだまされてばかりではない。カッコウを見かけると巣に近づかないよう威嚇
したり、カッコウの卵を見つけると外へ捨てたりする。
中村教授は「カッコウと托卵される側との長い攻防戦を通じて、巧妙な托卵という行動が
磨きあげられ、進化した」と説明する。
江戸時代の文書によると、中部地方では当時、カッコウはホオジロに托卵していた。
やがて、ホオジロもカッコウの悪だくみに気づき、ホオジロの卵を識別できるようになった。
現在、ホオジロへの托卵はほとんど見られないという。「十種の鳥の巣に紙粘土製の擬卵を入れ、
それが偽物と識別できるかどうか調べたが、ホオジロが一番識別能力が高かった」という。
苦い歴史がホオジロの観察眼を磨いたのだ。
メスが托卵する鳥の種類は決まっている。オナガに育てられたカッコウは、オナガの巣に
オナガの卵に似た卵を産む。オオヨシキリに育てられたカッコウは、オオヨシキリの巣に、
というわけだ。
一方、オスは不特定のメスと交尾する。そこで中村教授は「カッコウの卵の形や色、模様は、
オスにはないメスだけが持つW染色体上の遺伝子で決定される」と考えた。カッコウの血液を
集めてDNA解析を実施して、その可能性が高いことを確認。
2000年、米科学誌「ネイチャー」に発表した。
>>2以降につづきます
TOKYO Web
http://www.tokyo-np.co.jp/article/technology/science/CK2008090202000166.html
◆参考画像
カッコウ http://www.yachoo.org/images/kakko.jpg
オオヨシキリ http://www.yachoo.org/images/ooyosikiri.jpg
モズ http://www.yachoo.org/images/mozu.jpg
オナガ http://www.yachoo.org/images/onaga.jpg
ホオジロ http://www.yachoo.org/images/hoojiro.jpg
オナガに托卵 小さめの茶色の卵がカッコウの卵
http://www.athome-academy.jp/archive/images/0000000268_discussion_002.jpg
カッコウの雛にエサをやるオオヨシキリ
http://www.athome-academy.jp/archive/images/0000000268_discussion_003.jpg
2 :トリニダート小鳩φ ★:2008/09/06(土) 14:31:30 ID:???
>>1のつづき
卵の模様には、線模様と斑点、斑紋の3つがある。ホオジロの卵には線模様が多く、
江戸時代のカッコウの卵にも線模様が多かった。
ところが、線模様がないオナガやオオヨシキリに托卵するようになると、卵から線模様が
大幅に減った。「カッコウの卵にまだ線模様があるのは、ホオジロに托卵していたころの名残。
いまは、線模様が多いとカッコウの卵と見破られて捨てられてしまう」と中村教授。
オナガへの托卵が始まったのは約30年前。当初、オナガはほぼ100パーセント、カッコウに
だまされていた。しかし、じきに托卵に気づき、カッコウへの攻撃性も獲得、カッコウの卵を
識別できるようになった。現在、だまされるオナガはほとんどいない。
カッコウは、長い時間をかけて托卵の相手を次々と変えているのだ。
中村教授は「カッコウは、夫婦関係も、親子関係も、友人関係も持たない孤独な鳥。
生まれて死ぬまで悩むこともない。生まれて死ぬまで悩み続ける人間とは正反対だ」
と言う。そこがカッコウ研究の奥深いところでもある。(引野肇)
ドラえもん カッコータマゴ